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NHK連続人形劇『真田十勇士』は大好きな番組でした。 なぜ好きだったかというと、「この劇中の十勇士の一人、キーリイ・サイゾこと霧隱才蔵に魅力を感じたから」なのです。金髪に鋭い眼、野性味と気品を併せ持ったその人形の姿をそれは美しいと思いましたし、プライドと自信に満ち溢れながらも時折見せる弱さや悲しみ…そういったところに惹かれました。 当時のわたしは、歴史物語の醍醐味などそっちのけで、登場人物の魅力ばかり追いかけていました。我ながら幼かったと思います。 でも、わたしは、人形劇『真田十勇士』の魅力は、あの個性的なキャラクターたちにあったと言ってもいいのではないかと…それは、辻村ジュサブローさんの作られた人形の美と、それぞれのキャラにまつわる個々のエピソードとの、相乗作用によって醸し出されたのではないかと…今でもそう思うのです。 あれから三十年が過ぎました。全445回のうち現存するVTRは4回分のみ、人形たちもどこへ行ったのかわかりません。それでも、わたしにとっては忘れられない思い出と憧れの源であり、いつかまた、何かの形で会えるのではないかと…そんな叶わぬ夢を時折見てしまいます。 ひょんなことから、わたしと同じように今も『真田十勇士』を好きな人たちがいることを知りました。そうした思いを同じくする人たちと、情報と感想を寄せ合い、物語の空白を埋めながら、僅かでもこの番組の魅力を残していけたらと、そんな気持ちでこのサイトを立ち上げることとなりました。 NHK人形劇『真田十勇士』を愛する人たちの拠りどころとして、楽しんでいただければ幸いです。 どうかよろしくお願いします。 |