9 隠者
黒いマントに身を包んだ一人の老人が、ランプを掲げ、杖を持って、ランプ
が照らし出す場所を見ています。
彼が立っているのは、地面が盛り上がっている場所。前後の地面がどうなって
いるのかは見えませんが、彼の様子だと、目の前は急な下り坂か、穴のような
所かもしれません。
この先、私たちの旅は、外側から内側に移ります。そのための準備とも、
そのための一歩とも言えるカード。
隠者が進もうとしている先は、今いる地面よりもさらに下(もしかしたら
地下)、私たちの内側の深い場所、私たちのルーツへの旅を象徴しているの
ではないでしょうか。
隠者の黒いマントは、自分を守ったり隠したりするものであると同時に、
隠れて見えない私を意味しているのかもしれません。
この先はもう、行ってみるまで、何があるか、どんなことが起こるか
私たちの思考では、知ることも推し量ることもできません。
何ともどこともハッキリ分からぬものの中へ踏み込む勇気はある
でしょうか?
どうなるか、どんな場所か分からないけれど(分からないからこそ?)、
とにかく行ってみる、そんなカードなのかもしれません。
「9」は、最後の数字。1〜8まで全てを内包している数字です。
「9」は、慈悲の数です。「9」が慈悲深いのは、ここまでの数全てを
経てきたからでしょうか。たくさんの体験や経験から、色々な人、ものの
ことがよく分かるのかもしれません。
逆に言えば、その慈悲を学ぶための様々な体験が、「9」には必要だと
いうことかもしれません。そして、その体験を経てきた自分を知ることが
「9」を生きていく第一歩となるのかもしれませんね。
(-.・)v〜 ぴゅるぴゅる 〜v(・.-)
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ゆっくり階段を下りて行った
一段先さえ 目を凝らさないと見えない
その先は 闇
下りても下りても 段が続いて
途中でちょっと一休み
段に座って ウトウトしたら
いつの間にやら明かりも消えて
段も自分も見えなくなった