12 吊るされた男

  一人の男性が、T字に組まれた木に足をつながれ、逆さに吊られています。
 しかし、特に苦しい様子もなく、頭には後光が描かれています。

  何もかもがあべこべ。自分の思っていた世界とは違っていたという衝撃を
 表わしているのかもしれません。
  しかし、その中で彼は、この衝撃が一過性のものであること、もしくは、
 全てが逆であったとしても、それは苦しみをもたらすものではない、という
 ことに気付いているようです。
  彼の表情は平常と変わらず、何かに気づいているという後光が、それを
 表わしています。

  苦しみは、自分が苦しいと思った時に生じます。吊られているのは、単に
 自分のマインド、つまり、思い込み、古い価値観、今までのものの見方と
 言えるかもしれません。
  そうだとしたら、例え吊られていようとも、私たちの本質が変わることは
 ない、とも言えそうです。ならば、慌てたり、苦しんだりすることなく、
 逆さに見えるこの世界、吊られているこの時をただ観察してみてはいかが
 でしょうか。


  「12」。まさに、「3」の本質を表わしていると言えるかもしれません。
  1→2→3 という流れが、この中に目に見える形で表わされています。
  自分自身として在りつつ(1)、流れに身を任せる(2)。その、芯の
 通った柔軟さから、「3」の新しい発想や創造性、無邪気さといったものが
 出てくるのかもしれません。

  「3」に必要なのは、軽さ、という話をしました。それは、このカード
 でも言えることではないでしょうか。たとえ、逆さ吊りにされていたと
 しても、そのことすら楽しんでしまえる、心の軽やかさ、柔らかさが、
 私たちをもう一歩奥へ連れて行ってくれるのかもしれませんね。

  

 (-.・)v〜 ぴゅるぴゅる 〜v(・.-)
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  逆さになって 物を見ると

  どれもこれもが新鮮で斬新

  へんてこりんで とんちんかん

  だけど 胸の奥 記憶のどこかで

  懐かしさもあったりして

  ・・・まぁ だって そうだよね

  世界は いつもの世界だもの(^。^)



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