5 法王

  中性的な人物が、正面を向いて座っています。
  彼は「法王」。宗教的な王です。宗教的な王、ということは、彼はこの
 世界と精神的なものを治めている(結び付けている)ということでしょうか。

  背後に2本の柱。3本の線が横切るモチーフの杖。3重の冠。右手も3の
 形に見えます。4と同じ石の玉座。直線的なものや男性も描かれています。
  色々な象徴から、今までの数を踏まえた上で(それは他の数も同様ですが)、
 彼が治めていることが分かります。
  彼が中性的であるのも、その顔から表情が読み取れないのも、彼がそれら
 に捉われていないことを表しているのではないでしょうか。

  そして、この世界と精神的なものを結び付けているのだとしたら、彼は、
 神?から受け取ったものを現実世界での出来事に置き換え、新しい形で人々
 に伝えているのかもしれません。

  このカードの中で行われている「新しい形への変換」は、それまでのもの
 を疎かにしたり、否定したりするものではなく、きっと、元は同じなんだ
 けれど、見え方、現れ方、表し方が変わるということなんだと思います。


  「5」。「4」で出来た土台から、飛び出します。しっかりした土台
 (基礎)があるため、安心して、力強くそこから飛ぶことができます。
  「5」は、冒険や自由。四角い枠を超えて、未知の場所に向かいます。
 その方向も行き先も予測不可能。「5」のスピードに追いつくのは容易では
 ありません。

  「5」は、本当に奔放に方々へ飛び散る感じ。ある意味においては、それ
 は散漫さ。たくさんのエネルギーがあるからこそ、枠を超えて飛び出せるの
 ですが、逆にありすぎて、それを発散させるために留まることができません。
 常に、外へ外へ違う場所へと、今とは違う、新しい場所を求め続けます。

  でも実は、「5」は集中力でもあります。一瞬にものすごく集中できる
 のです。一点に集中できるからこそ、その場所を知り、だからこそ、別の
 場所へと行くことができるのです。
  散漫になっているとしたら、今いる場所が分からなくなっているのかも
 しれません。今いる場所が分からなければ、きっと別の場所も分からない
 でしょう。

  集中する時、その一瞬。「4」の要素を見ます。その場所にはまってみる
 のです。枠に入ってみる。そこで、集中することで、土台ができ、ジャンプ
 の踏み台ができます。
  枠を知ることで、飛び出し冒険する楽しさを味わえます。新しい世界に
 冒険に行くということは、今いる世界を知りつくした、ということでもある
 のではないでしょうか。



 (-.・)v〜 ぴゅるぴゅる 〜v(・.-)
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  あんなに頑なだった人が

  今日はなぜか満面の笑みで

  自分のしてきた旅の記憶を語っている

  それは おもしろいのかどうか分からないけれど

  その人が ワクワクしていたことや

  その人が ドキドキしてきたことは

  なんだか伝わってくるようで

  旅をしている時の その人みたいに

  つられて? みんなも元気になってきちゃった

  話の内容はともかく

  人を元気にできるのって すごいかも(^_^)

  語り終えた その人から離れていくみんなは

  一様に こぶしを固めて

  「よし!今日もはりきっていこう!」

  なぁんて 言っちゃったりしてるんだ〜



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